ターゲットを書きだす
FROM:中村 仁
大阪の自宅より・・・
コピーのリサーチをするとき、クライアントとミーティングを開いてヒアリングをします。
私:「この商品使って、一番喜んでくれた人ってどんな人ですか?」
誰に対して商品・サービスを販売するのか?ここの認識を誤ると、商品が全く売れなくなるので、特に注意すべきポイントです。
クライアント:「うーん、全世代だよ。誰でも使えるし。しいて上げればF2層だな」
私:「????」
マーケティング用語でF2層というのがあり、5~49才の女性のことを指します。しかし、35~49才と言っても、生活スタイルは住人十色なはずです。全員がターゲットと言われても・・・多くの方が忙しい生活を送っています。パソコンで仕事をしながら、スカイプを立ち上げメールが到着すれば音に反応し、別のタブを開いて、ウェブサイトを見る。
他に時間を割く余裕がない中で、あなたの広告を見てもらいるのは一瞬です。その刹那、
「あっ、これ俺のことだ」
このように思ってもらえなければ、次はありません。だからこそ、ある特定の一人を思い浮かべてその人に向けて書く必要があるのです。一人に決め打ちしたからと言って、反応が少なくなるかというと、そんなことは決してありません。むしろ、全員に好かれようとすると、全員に嫌われる結果となります。
F2層のたとえではないのですが、ちょうどリサーチを開始したターゲットがいるので参考までに書き出してみます。起業して32年。和歌山県でスーパーを営む名前は○○62才。年間売上20億円24才のときにスーパーに入社して、必要なノウハウを学んだ後、30才で友人2人と和歌山県下でスーパーを起業。
しかし、会社が黒字化してから、次のお店を出店するという商売の原理原則を忘れ、(会社には社長のイエスマンしかいない)事業規模拡大のため、銀行15行から借り入れ8億円、その他リース会社6社など合わせて合計10億円の借金を抱えている。銀行、リース会社への毎月の支払は2,900万円。5年ほど前から売上不振に陥る。
これまでは他の銀行から融資を受けて、別の銀行へ返すという自転車操業で切り抜けてきたが、ついにどこも貸してくれなくなって、今月末には従業員への支払いもすることができず資金繰りに困っている。資金ショートだけはなんとか回避したい。債権者から会社、自宅に内容証明郵便が毎週のように届き、本業に集中できず、夜も安心して眠れなくなっている。
なんとか従業員への給料だけは支払ってあげたいがお金を貸してくれている銀行へは頭が上がらず一番優先順位高く返済しないいけないと考えている。ざっとこんな感じでしょうか?まだまだありますが、自分に当てはまるところがあれば、「おっ、俺のことじゃないのか」このように感じてもらえ、次の文章へ引き込むことができます。
ウェブサイトでもセールスレターで商品・サービスを販売されている方がいらっしゃれば、一度、あなたの会社の売上に最も貢献してくれる人がどのような人か、詳しく書き出してみてはどうでしょうか?誰に売るかがわかれば、コピーは意外と簡単に思いつくものですよ。
今日もビジネスを楽しみましょう。