マジか?AKB
FROM:中村 仁
大阪の自宅より・・・
「マジか?」
夕方、喫茶店で仕事をしていました。一息ついたので、ネットでニュースを見ていたときのことです。いつのまにか某チャンネルにネットサーフィンしていたのですが、ある記事に目が止まり冒頭の言葉を発してしまいました。
「AKBがチームごとにシングルCDを発売する」
何のことかわからない方が大半でしょう。ご説明すると、これまでAKB48がシングルを出すときは、タイプA、B、C、劇場版の計4枚が発売されていました。普通の人から見れば、これだけでも多く感じますよね?
1枚のシングルCDが欲しいだけなのに、なぜ、4枚も売っているのか?タイプごとに、カップリングの曲が異なるので、ファンはすべて買いたくなるようにしているのです。しかし、今後は、チームごとにリリースするのだとか・・・
チームは3つあります。(正確には現在4つですが、1つは近いうちに廃止されます)3チーム×4種類=12枚 「多すぎる!」巷では、AKBのCDやグッズ販売のやり方は”AKB商法”と揶揄されているそうです。
あなたはどう思いますか?あくどい売り方だと思いますか?マーケティングを学んでいる私にとっては、当たり前のことなので、何とも思いませんでした。
顧客を獲得するために、派手な売り方をしているように見えますが、実はメンバー個人個人が、毎日さまざまな媒体を使って情報発信しているため刈り取って終わりという売り方にはなっていないのです。(ここはファンしかわからないかもしれません)
つまり、顧客維持の視点はあるのです。お客さんが買って満足した、また買いたいと思っているからこそ、毎回100万枚のヒットにつながっているのでしょう。しかし、もし、12種類もCDが発売されるのが本当であれば、少し心配です。
アメリカの事例だったと思いますが、ネット通販か何かでジャムを売っていた会社がありました。当時、6種類のジャムを販売していたときはそこそこ売れたそうですが、6→24種類に増やしたとたん、売上げは激変したそうです。
理由はいたって単純です。買い手は、どれを選べばよいかわからず迷ってしまったのです。結局、何も選択しないという結論を下すお客様が大半となりました。AKBの売り方も、同じことにならないか心配です。あなたはネットショップや、ウェブサイトで何か商品やサービスを提供されているかもしれません。
1ページにいろいろな商品を詰め込んで見込み客を迷わせていませんか?商品を売る際、売り手の最大の過ちは見込み客に何も選択しないという決断をさせてしまうことです。単価を上げたいから、他の商品も一緒に売りたいという気持ちはわかります。
しかし、まずは一つの商品を購入してもらい、その後に関連商品を紹介すればよいのではないでしょうか?一度購入の決断を下した人は、あなたのことを信頼しているので財布のひもを緩めてくれます。
お客様:「ハンバーガーください」
店員:「ご一緒にポテトはいかがですか?」
陳腐な例ですが、購入を決断したあとに別の商品をオススメすることで追加の売り上げにつながる最適な例ではないでしょうか?ぜひ一度ご自分のセールスページやウェブサイトを見直してみてください。
P.S
ちなみに、タイトルに「マジか?」と入れたのは、AKBの総監督を務める高橋みなみさんの口癖が「マジか?」だったからです。今日もビジネスを楽しみましょう。