ダイレクトレスポンスマーケティングはセカンドセールのビジネス


FROM:中村 仁 vol.328
大阪の自宅より・・・

「中村さんは、成果報酬でセールスレターの作成とかやってくれないのですか?」

実は、このようなご質問をちょくちょくいただきます。あなたがセールスレターを依頼する側であればどう思いますか?売れるかどうかわからない段階で投資するより、セールスレターを使って上がった売上から支払えた方がリスクも少くて安心ですよね?

しかし、残念ながら私は成果報酬では仕事を受けないことにしています。特別な条件がない限り・・・・

受けない理由は2つあります。まず、作成しても一度も使ってもらえないという可能性があるからです。使ってもらえないというのは、別にコピーライターが作った表現に問題があるとかそんなことではありません。それは修正すれば終わりです。実は、依頼した方が本気でコミットしていないという理由があるのです。そして、だいたいそういう方とお仕事するともめます。

「成果報酬なら金かからんしええわぁ、じゃあ、やっといて」このような対応をされる方は、セールスレターで売上を上げるということに本気でコミットしていない可能性が高いです。半ば適当におっしゃる方のことを鵜呑みにしてしまうと、お金がもらえない事態に陥りかねないのです。コミットしたらお金は払うでしょうし、代わりにセールスレターを使って利益を上げようとするでしょう?

もう一つ、私が成果報酬で案件を受けていない理由があります。コチラの方が問題としては大きいんですよ。それは・・・


 

ダイレクトレスポンスマーケティングのからくりを知らない・・・

 

私の知り合い(Aさん)がリスティング広告を掲載して、商品単価約4,000円の商品を売っています。コピーがよいからか、セールスレターの購入率は約4%もあります。結果から言うと、ものすごく利益が出ていて笑いが止まらない状態らしいです。では、Aさんは1件商品を購入してもらうのに、いくら広告費を使っていると思いますか?

実は約5,000円投資しています。

「???」

もし、あなたの頭の中が今このような状態であれば、今日お話しすることは、あなたにとって非常に重要なことかもしれません。4,000円の商品を一つ売るのに、広告費用に5,000円ほど投下しているわけです。つまり、1件商品が売れるごとに、1,000円赤字なわけです。でも、Aさんは大喜びしています。


 

なぜだと思いますか?

 

Aさんは多くの顧客を獲得できたからです。誤った考えを持っている人(以下:彼らと呼びます)は、1件商品が売れるごとに赤字になっていても喜ぶことはできません。おそらく彼らの目的が顧客を獲得ではなく、利益を出すことにあるからでしょう。そして、私に成果報酬で打診をしてくださる方は、彼らに近い考えを持っている方が多いように思えます。

しかし、Aさんは彼らと異なるマインドを持っています。Aさんは利益を出すために、商品を売ったりしません。彼は顧客を獲得するために商品を売っているのです。つまり、最初の販売で利益を出すつもりはないのです。もちろん例外はありますよ。私が管理しているリスティングの案件では、初回販売にもかかわらず、広告費用を差し引いても毎月売上の7割くらい利益が出ているお客様もいます。マーケットステージが初期の段階で競合が少ないのかもしれません。ただ例外中の例外です。うらやましい限りですが・・・



利益を出すため商品を売るマインド→○○を増やすため商品を売るマインドへ

 

ダイレクトレスポンスマーケティングは、セカンドセールのビジネスと呼ばれています。初回の販売で利益を狙うのではなく、初めは見込み客・顧客を獲得し、2回目3回目の販売で利益を出すマーケティングです。あなたの商品・サービスがユニークで競合とバッティングしないなら、初回から利益を出すことも可能かもしれません。でも、実際は違うのではありませんか?競合と同じような商品を、同じような価格で売っているのではありませんか?

もしそうであれば、差をつけるのは難しいですよね?であれば、ダイレクトレスポンスマーケティングのマインドにシフトしてみるのはどうでしょうか?利益を出すために商品を売るマインドから、顧客リストを集めるために商品を売るマインドに・・・

ちなみに、Aさんは商品を購入してくれたお客様に対して、数万円のバックエンド商品をセールスし、広告費用を回収しているそうです。少し利益も出るらしいです。そして、既存の客から3回目に購入してもらった段階で、大きく利益を出しています。だから笑いが止まらないのです。

なぜ、1件購入するごとに赤字になっても問題がないのか?それは、2回目3回目の販売で利益が出ることをあらかじめわかっているから、顧客を多く獲得できただけで御の字だからです。数値がわかっているので、いくらまでなら広告費用を出しても良いか?わかっているのです。(初めはテストが必要です)いくらまでなら赤字でも大丈夫なのか?これはあなたの会社のキャッシュがいつまで持つかにもよりますが・・・


 

初対面の方に売るのは、既存客の20倍難しい・・・

 

話がずいぶん脱線しましたが、私が成果報酬型でお仕事を受けていないのは、ダイレクトレスポンスの本質をお客様にご理解してもらった上でないと、私が工数オーバーでつぶれてしまいかねないからなんです。たとえ売れるセールスレターが作れて、顧客はガンガン手に入るけれども利益は出ていないから、コピーライターには支払いいなくてもよい。こんなことになってしまうと大変ですからね。あなたは彼らとはきっと違うと思います。

初回の販売は、全くあなたのことを知らない人へセールスすることが多いでしょう?一度あなたの商品・サービスを使ってくれた方へセールスするのと比べて、20倍は難しいと思ってもらって間違いありません。誰もあなたのことを信用してくれていない人に売るのですから。だからこそ、最初は単価もそれほど高いものを販売しない方がよいわけです。目的は利益を出すことではなく、顧客を数多く獲得することでしたよね?

あなたは明日からどうしますか?一回目の販売から利益を求めますか?それとも?


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