紅白に出ます
FROM:中村 仁
大阪の自宅より・・・
今日は個人的な話をします。とはいえ、マーケティングにつながる話です。わかりやすい例を用いて説明しようかと思いました。名古屋栄を拠点に活動するアイドルグループSKE48が今年の紅白歌合戦に出場することが決まりました。
正直ホッとしています。
AKBというブランドができて以降、何をしても二番煎じと言われてきましたから。(ブランド恐るべしです)ブランドが確立すると、崩すのは容易ではありません。しかし、違うカテゴリーを作って、そこで1位になれるよう情報発信をしていけば、状況は変わってきます。
この4年間、SKE所属にもかかわらず、AKB選抜として活動しSKEの広告塔として名前を広めようと尽力してきたメンバーがいます。松井珠理奈さん、松井玲奈さん彼女たちはメディアで登場するたびに、AKBとSKEの違いを力説してきました。ちなみに、松井玲奈さんは私の押しメンです。
また、SKEはメンバー個人個人が、自分メディアで情報発信し、ファンとの継続的な接触を続けてきました。これも地道な取り組みです。それも毎日!腐ることなく!AKBの大半はできてません。Google+、アメブロ、公式ブログ、モバイルメール4つのメディアを使っているのもSKEだけでしょう。
ちなみに、握手会の女王がいるのもこのチームです。握手会の女王を知っていますか?AKBグループのCDを購入すると握手券がついていて、好きなメンバーと握手することができます。毎回AKBのCDが100万枚以上売れるのは、このようにオファーの力が強力だからです。
昔のビックリマンみたいですね。チョコはいらないけど、シールは欲しい・・・あなたのビジネスでも考えてみてください。これは今すぐ欲しい。見込み客にそう思ってもらえるようなオファーです。
話を戻します。
握手会の女王は、握手という商品を売ったりしません。彼女は握手会を「デート」と呼んでいます。すなわち、握手を通して「デート」という体験価値を売っているのです。体験価値を売ると、薄利多売の必要がなくなります。そうなると、噂を聞きつけた他のメンバーのファンが興味本位で、彼女の売る体験価値を試しにやってきます。
なお、握手しないことをオススメします。確実に取り込まれてしまうからです。(笑)その日が終われば、ブログなどできっちりとお礼を言うだけではなく、握手会に来れなかった人のために、動画をアップしてエア握手会なるものを開きます。
来場できなかった見込み客に、次回へ行動を促すための体験をバーチャルで売っているのです。(本人にその気はないでしょうけど)
いかがでしょうか?
LTV最大化の視点を一番持っているのは間違いなくこのSKEではないでしょうか?今年1年は、「彼女たちを紅白に出場させないなら他に誰がいるんだ」そう言われるくらいの活躍をしてきました。紅白出場は当然の結果といえるでしょう。
「努力は必ず報われる」
by AKBグループ総監督 高橋みなみ
今日もビジネスを楽しみましょう。